一般に精油(香料)は、飲んだ場合に毒性を持っているので、香料だからといって 安易に取り扱うことは危険です。特に子供による誤飲は、重大な結果を引き起こす 場合が多いので、アロマセラピーなどを行っていて100%純粋の香料を持っている場合は、子供の手の届かない所に置くなど、その保管には注意が必要です。さらに、自分が持っている香料の毒性の程度を知っておくことも重要なことです。
物質の毒性は、LD50と言う数値によって表されます。これは、ネズミにその物質を投与したときに半数のネズミが死ぬ量のことで体重1kgあたりのg又はml量で表されます。
ティーツリーオイルの有効成分であるテルピネン-4-オールの100%オイルでのLD50は、1.3g/kgで経口毒性を持っています。ティーツリーオイルとしての毒性は、天然物であるため断定できませんが、おおよそLD50が1.9g/kgぐらいで、弱い経口毒性を持っていると言われています。そのためティーツリーオイルが利用されるのはハミガキぐらいまでで、食品に使用されることはありません。
一方、レモンセントティーツリーオイルは表にもありますように、シトラールとシトロネラールが大部分を占めます。これらは食品添加物として認められている精油です。また含まれる他の精油の中には経口毒性を持つ精油はほとんでありません。通常に使用する量での毒性はないと考えられます。そのためレモンセントティーツリーオイルは、食品にも利用できる数少ない天然抗菌剤です。
[シトラール: LD50 4.96g/kg(ラット)、シトロネラール: LD50 5g/kg以上(ラット)]
経皮毒性が発生した報告はありません。ティーツリーオイル、レモンセントティーツリーオイルとも皮膚からの浸透量より肝臓での代謝量が大きいため、毒性が発現するほどの体内で蓄積されないからと考えられています。
ティーツリーオイル・レモンセントティーツリーオイルとも100%オイルで、弱い皮膚刺激作用を持っておりますが、ティーツリーオイルを25%配合した製品での試験では、刺激作用がないことが立証されていますので、25%濃度までは皮膚刺激作用が無いと判断されています。
100%オイルを使用してアレルギーを引き起こした報告はありますが、低濃度配合している製品での報告はほとんどありません。アレルギー反応は、個人差がありますので、ティーツリーオイルによると疑われる場合は、使用を中止すべきでしょう。
100%オイルを使用してアレルギーを引き起こした報告はありますが、低濃度配合している製品での報告はほとんどありません。アレルギー反応は、個人差がありますので、ティーツリーオイルによると疑われる場合は、使用を中止すべきでしょう。