"Beneficial Effects of AIoe Vera Ingestion: Suppression of Diseases and Oxidative Stress,"
B.P. Yu*; Y. Ikeno; J.Herlihy, Department of Physiology, University of Texas Health Science Center, San Antonio, Texas, USA
B.O. Lim Graduate School of East-West Medicinal Science, Kyunghee University, Seoul, Korea
歴史が示すとおり、アロエは、各種の病気を緩和するための民間薬として使用されてきた。そして、アロエは、胃腸病、腎臓や膀胱の障害、皮膚疾患そして便秘の治療に効果があると信じられてきた。今日では、アロエは、スキンケアーややけどの治療に使われる最も普及している化粧品成分の1つになっている。アロエは、又、胃腸病、呼吸困難、排尿と肝臓の機能不全に伴う複数の障害を予防する為に内服されている。健康な実験動物を使った我々の研究は、アロエを長期間摂取した場合の効果について、実験的証拠を得るため行われた最初の努力の一つであると言える。更に、我々は、アロエを摂取することで病気の状態の実験動物に対していかなるプラス又はマイナスの効果を与えるかを調べて、その病理学的証拠を得ようとした。我々の研究は、二つのフリーラジカル除去酵素とフリーラジカルにより変質した脂質を調べることで噂されてきたアロエの抗酸化作用についても調査した。
現在一般的に販売されているアロエベラ原料は、だいたい次の3種類に分けられるので、我々は、次の3種類のアロエベラ製品を使って試験を行った。
実験動物である雄のFischer 344ラットを4つのグループに分けた。Aグループは、対照群で半合成の実験動物用の餌とアロエの入っていない飲料水が与えられた。Bグループには、同じ餌と1%の凍結乾燥アロエベラゲルを入れた飲料水が与えられ、Cグループには、同様に1%の活性炭を通した凍結乾燥アロエベラゲル、Dグループには、体重別に0.02%の活性炭を通した凍結乾燥アロエベラ全葉が与えられた。アロエの抗酸化作用についての実験では、過酸化脂質の形成やヒドロペルオキシドの形成のような酸化の複数の生理学的指標を観察することでその証拠が得られた。例えば、脳の過酸化脂質の形成を、アロエを摂取することで30-50%阻害することが出来た。病気のラットにアロエを与えることで、肝臓と脳でのリン脂質のヒドロペルオキサイドの量が減少することで、アロエに抗酸化作用があることを明らかにした。アロエの酸化ダメージに対する保護作用は、2つの主要な酸化に対する防御酵素であるスーパーオキサイドヂスムターゼとカタラーゼの量を定量する事で証明された。我々のデータは、アロエを与えたラットで、これらの酵素の活性が、脳と肝臓で増強されていることを示した。これは、前述の脂質破壊に対するアロエの保護作用の証拠を裏付けることになる。別の重要な結果は、今までアロエを摂取することで、コレステロールが減少するとの報告は無かったが、今回の実験では、アロエを摂取したラットの脳と肝臓のコレステロール量が有意に減少した。
今回も研究から次の複数の確かな結論を引き出すことが出来る。
この結果は、アロエの長期間服用試験が、別の角度からのアロエ研究の方向性を示唆している。それ故、アロエの治療効果の細胞レベルや分子レベルの研究によりアロエに含まれる生理活性物質の単離や解明につながることを望んでいる。