日本の各家庭で栽培されているアロエのほとんどはキダチアロエという種類です。 このアロエは寒い気候に合ったアロエで、ロシアなどでも栽培されています。アロ エベラとの違いは、その大きさにあります。アロエベラは、アロエの中で最も大き なアロエで、キダチアロエの10倍以上の大きさに成長します。しかし、アロエベラ は寒さに弱く、日本では沖縄でしか育ちません。
キダチアロエの葉は、細長く、表皮の部分が多く、ゲルの部分がわずかしかありま
せん。そのためキダチアロエを利用する場合、外皮とゲルを分けて使うことはせず、
全葉を利用します。それに対して、アロエベラの葉は肉厚で中のゲルの部分だけを
取り出すことが出来ますので、全葉を利用する場合と中のゲルの部分だけを利用す
る場合の二通りの利用をすることが出来ます。
全葉を利用したアロエ原料とゲルを利用したアロエ原料の違いは、全葉の場合苦
みがあり褐色に色付いているのに対して、ゲルは無味無臭無色透明に近い液体
です。
日本では古くから栽培されているキダチアロエが食品や化粧品に利用されています
が、世界的には収率の良いアロエベラが最も多く栽培されております。
キダチアロエもアロエベラも同じアロエですので、その構成成分はよく似ていますが、
キダチアロエには、アントラキノン類があまり含まれていないので、下剤としての効果はあまりありません。